
近年、世界各地で活性酸素・フリーラジカルについての研究が進み、老化や疾患との関連性が明白になってきています。
過剰に発生した傷害因子としての活性酸素やフリーラジカルは様々な疾患に関わっており(下記参照)、これらが関与しない病態は存在しないとまでいわれています。
ところが活性酸素・フリーラジカルそのものは短い寿命と高い反応性のために、生体内の状態を測定するのは極めて困難でした。
イタリアの科学者DR.カラテッリとナポリ大学医学部教授Dr.イオリオを中心とした研究チームは、12年間の研究を経て生体内の活性酸素・フリーラジカルのレベルを測定するシステムを開発しました。
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・老化
・動脈硬化
・皮膚の変性(しみ、しわ)
・脳神経(パーキンソン病、アルツハイマー型痴呆、筋萎縮性側索硬化症、てんかん)
・眼疾患(糖尿病性網膜症、白内障など)
・呼吸器(気管支喘息、喫煙による気道障害など)
・循環器(虚血性不整脈、心筋梗塞、高血圧)
・消化器(急性胃粘膜障害、胃潰瘍、大腸炎、膵炎、脂肪肝など)
・腎臓(腎不全、尿毒症など)
・糖尿病
・アレルギー、リウマチ性疾患(免疫不全、膠原病など)
・発ガン
・後天性免疫不全症候群(AIDS)
今まで、活性酸素・フリーラジカルの反応は、化学的には研究されてきましたが、生化学的には研究途上であり、生理的・臨床的な分野では、いまだ未開拓といっても過言ではありません。
しかし、本システムを使うことで、欧米では、血漿総コレステロール値が正常値である人の約半分である48%の人は、活性酸素・フリーラジカルレベルが過剰な状態であったこと、また、糖尿病患者では血糖値は下がっても逆に活性酸素種が増加するケース、サプリメントの抗酸化作用の判定など、多くの分野で臨床的研究が行われ、その研究成果が医療の現場で応用されています。
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酸化ストレスとは“生体の酸化反応と抗酸化反応のバランスが崩れ、酸化状態に傾き、生体が酸化的障害を起こすこと”です。
本テストは、生体内の活性酸素やフリーラジカルを直接計測するのではなく、それらにより生じた血中のヒドロペルオキシド(ROOH:活性酸素・フリーラジカルにより酸化反応を受けた脂質・たんぱく質・アミノ酸・核酸などの総称。酸化ストレス度のマーカー)濃度を呈色反応で計測し、生体内の酸化ストレス度の状態を総合的に評価するものです。
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呈色液クロモゲン:N,Nジエチルパラフェニレンジアミン(DEPPD:FRAS開発元特許の芳香族化合物)はフリーラジカルにより酸化されると、無色から赤紫色のラジカル陽イオンになります。赤紫色のラジカル陽イオンを光度計で計測し、ヒドロペルオキシドの量を定量化する方法です。
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指先からキャピラリーで20μlの全血を採血し、pH4.8の酢酸緩衝液に入れ混合します。ここで、サンプル中の水素イオン濃度が安定化します。また、酸性培地において血中蛋白質から2価鉄(Fe2+)と3価鉄(Fe3+)がイオン化し、これらの鉄イオンが触媒となってフェントン反応により、酸化の過程で形成されたヒドロペルオキシド群(ROOH)がアルコキシルラジカル(RO・)とペルオキシラジカル(ROO・)に分解され、フリーラジカルとなります。【図(1)~(3)】

次に呈色液クロモゲン(N,Nジエチルパラフェニレンジアミン)入りキュベットに移します。このクロモゲンはフリーラジカルに触れると酸化され、フリーラジカルの量に応じて赤紫色のラジカル陽イオンに変化する特性があります。赤紫色に変化した色の濃度は血中にあるヒドロペルオキシドの濃度を反映し、活性酸素・フリーラジカルの影響を受けた細胞、分子の副産物である活性酸素代謝物(ROMs:Reactive Oxygen Metabolites)の量に直接比例します。【図(4)~(5)】


血液の赤さとクロモゲン反応の赤紫色を区別するために、FRAS内蔵の温度管理された遠心分離器に1分間かけ、血球細胞を分離した後、光度計(波長は505nm)に入れます。キネティックモードで5分間計測され、測定結果が数値化され印刷されます。【図(6)~(8)】
血中の多種類あるヒドロペルオキシドの濃度を測定していることから、測定結果の数値は任意の単位として、開発者Dr.CARRATELLIの名を冠し、U.CARR(ユニット・カール)としています。
1U.CARRは0.08mg/100mlH2O2に相当します。
欧州にて約7000人のサンプリングの結果から測定数値が300U.CARR以下なら正常、それ以上の数値では酸化ストレス状態を示します。
| d-ROMs測定結果の目安 | |
| 200~300 U.CARR | 正常 |
| 301~320 U.CARR | ボーダーライン |
| 321~340 U.CARR | 軽度の酸化ストレス |
| 341~400 U.CARR | 中程度の酸化ストレス |
| 401~500 U.CARR | 強度の酸化ストレス |
| 501 U.CARR | かなり強度な酸化ストレス |
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