交通事故での受傷は、たいていの場合は加害者がいます。

そして、加害者には加害者が加入している自動車損害保険会社(損保)がついています。事故患者の治療費は多くの場合、通常の健康保険から支払われるのではなく、加害者側の損保が医療機関に支払うことになっています。

正確に言うと、患者さんは治療を受けた病院窓口での自己負担はなく、治療を行った医療機関が加害者側損保に任意一括請求して、損保側は請求に応じて翌月に医療機関に全額支払うことになります。

加害者側損保会社はできるだけ支払いたくないですから、何やかんやと理由をつけて治療を早く打ち切ろうとします。あるいは治療費を出し渋ることもあります。

損保会社は、しばしば担当医に「病状経過説明」や「治療が必要な理由の詳細な解説」を記載する厄介な書類を送りつけてきます。いつになったら治療が打ち切れるのかを何度も尋ねてきます。

損保会社の調査員が訪ねてきて面会を求められることも多く、これが非常に面倒です。

確かに漫然としたキリの無い治療に陥らないために、損保としても止むを得ないこととは思いますが、ただでさえ医師は診療で忙しいのに面会を求められ、30分以上も時間をとられて根掘り葉掘り尋ねられます。

診療内容を尋ねるだけなら医師としても協力しようかと思いますが、中には失礼な損保担当者もいて、医師の治療内容にあからさまに難癖をつけてくる場合もあります。さらに酷いのになると、主治医を医療費詐欺扱いするとんでもない調査員もいます。

損保側はひたすら支払いたくないのが本音ですから、患者さんだけではなく医者側にもプレッシャーをかけたり、面倒な書類を次々と要求することで、医師に診療を早く打ち切らせようと誘導してくるわけです。

こういう経験を何度すると、医師は、「事故関係の患者さんには関わりたくない」という気持ちが身についてしまいます。外来では冷たく対応して、患者さんに「好かれないように」しようとします。

「事故患者はできれば他の病院に行ってほしい」と思っているからです。

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なぜ複雑化しやすいのか?

交通事故は、スポーツや転倒での受傷に比べて、症状が複雑で多彩になる場合が多いようです。

交通事故後の患者さんの特徴をまとめてみます。

被害者であることが多い。
怒りや悔しさの感情が伴いやすい。⇒ 自律神経の失調を来たす可能性がある。
リラックスしている所に不意打ちの衝撃を受けた場合が多い。
防御姿勢を取れなかったために体の深部への衝撃が大きくなりやすい。また、恐怖感やフラッシュバックが残りやすい。
医師や周囲の人から症状が理解されないことが多い。
不安感が増長。フラストレーションが溜まる。他者への怒りが募るか、あるいは自分を責めることに繋がりやすい。
加害者側や保険屋さんとのやり取りが非常なストレスとなる。
痛みなどの症状だけでも十分に辛いのに、治療費支払いの打ち切り催促の電話や文書などが頻繁にあるのがプレッシャーとなる。また、症状を加害者側に証明するのに、文書による手続きが非常に面倒である。この作業は挫折する患者さんも多い。
経済的に追い詰められる。
突然の事故で働けなくなる場合もあるが、相手側が無保険だったりすると被害者であってもその場合の経済的保障を十分に受けられない場合もある。金銭的な困窮は非常に強い不安恐怖感情を引き起こし、不眠や鬱を合併することも稀ではない。

このような要因が絡み合うことで、事故で受傷した患者さんは、メンタル的な問題を引き起こしてしまった方も少なくありません。

そのため、診察室での訴えも非常に長く複雑となりがちです。

整形外科の診療範囲を超える場合も......

例えば心療内科などでは話しを聴くのが医師の仕事ですし、治療の一環でもあります。そのため、診療内科では多くは予約制で、患者さんの訴えを聴く時間枠を30分とか1時間とかを確保しています。

それに対して、多くの整形外科外来では患者数が多いので一人の診察時間はどうしても確保できません。

訴えの内容も、メンタル的要素や経済的問題などが主体となれば、整形外科医にとって専門外ですので、多くの場合は適切に対処ができません。

整形外科を受診した場合、確かに症状や背景を医師に伝えることは必要ではありますが、大抵の整形外科の外来診察室は混雑しています。

患者さんが待合室に沢山待っているので、できれば早く診察を終わらせて次の患者さんを入れたいと思っている医師にとって、一人で30分も訴え続ける患者さんはちょっと困るはずです。

(脇で見ている看護師さんは目配せや表情で、「早くその患者さんは終わらせて次に回して!」というサインを送ってきますし!)

メンタル的症状を合併していたり、経済的・社会的問題を抱えて訴えの長い事故患者さんを何度も経験すると、整形外科医師は事故患者さんに対してストレス感情が身についてしまいます。

すると、事故患者さんが再び受診した時に反射的に億劫な感情が出てきます。「また交通事故の患者? 面倒だなー。できれば深入りしたくないな。」という気持ちを抱く医師は多いはずです。

医師の職業上、患者さんに向かって直接はっきりとそのようには言えませんが、自然と冷たく対応してしまうことは有り得ます。

(実をいうと、私自身も10年以上前の勤務医時代、あまりに多忙で精神的余裕もなかった頃ですが、事故後の患者さんに良い態度を取れなかったことがありました。患者さんをきっと不快な気持ちにさせてしまったことでしょう。今では申し訳なく思っています。)

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交通事故に特有の受傷メカニズム

人対人、あるいは転んで物にぶつかった場合など、血が出たり、表面が腫れたりしますが、衝撃は大部分が体の表層で止まります。

しかし、交通事故で受ける体の衝撃は、日常での転倒やスポーツでの打撲などとは異なる伝わり方をします。 交通事故の場合は、多くは車対車、車対人です。

1.5~2t(トラックでは時に10t以上)もの重量の鉄の塊が、時速数十kmで衝突するのですから、衝撃の質と量が違います。

車が直接体に当たった場合はもちろん大怪我をする可能性が高いのですが、そうではなく、乗車中に軽く追突された場合を考えてみましょう。

よほどの大きなスピードでぶつからない限り、体は硬いものにはぶつかりません。最近の車は頑丈に作られていますし、シートのクッションも随分と弾力性がよくなりました。軽い追突では、車内の人は直後には骨折や裂傷など、すぐに分かる大怪我をすることは稀です。

事故の瞬間は、「突然にドン、あるいは、ズンという重い衝撃が車のシートを通して背中に感じた」という体験をよく聞きます。「直後は何が起きたか分からず、追突事故かどうかも分からなかった」「直後はどこも痛みは感じなかった」という方も多いようです。

しかし、その数時間後から何だか首から背中にかけて、苦しさや鈍痛が出てきて、どんどん痛くなってきた、という例が多いのです。

多くの追突事故被害者の直後の症状を考察すると、事故では普通の打撲や捻挫とは異なるメカニズムが働いていると理解せねばなりません。

画像診断だけでは分からない

後ほど詳しく述べますが、ここで簡単に多くの追突事故による症状発生の仕組みを述べます。

体重の30倍もの物体が衝突した時、乗車中の人への衝撃は体の深部に達します。すると体は背骨や神経・内臓に対する危機を感じます。そしてこれらの中心臓器を守ろうとして反射的に筋肉を固くする反応が起きます。実はこの時点では危機は去っていて、過剰かつ無用な反応なのですが、これが様々な精神的および肉体的ストレスと結びついて、筋肉の過剰収縮が慢性化し、痛みを生じます。

実を言うと、多くの整形外科医師は筋肉の障害の生理学をしっかりと学んでいません。

私の経験では、医学生の時は筋肉の代謝疾患や腫瘍などしか講義にありませんでした。

医師になってからは事故による骨折の直し方などは勉強しますが、事故後の慢性痛の関しては教科書にもほとんど載っていません。先輩医師に尋ねても明快な答えは得られませんでした。

学会などでも事故による筋肉の痛みなどについては関心を集めていないようです。

どうも交通事故後の慢性痛に対する標準的治療法は確立されていないようで、私の場合は、数少ない海外の文献などを読んで独学で学ぶしかありませんでした。

現代の整形外科医は、レントゲンやMRIなどで、骨や神経が「目に見える」変化を発見し、それを手術などで修復することに訓練されています。確かにそのように「形が分かる病気」に対する治療技術は、日々進歩し、成果を挙げています。

ところが、どんなに高性能のMRIやPETを使っても「目に見えない」痛みに対しては、多くの整形外科医は大きな関心を示さない傾向があります。筋肉や神経の質的変化による痛みなどは、画像診断重視の立場では捕らえがたいのです。

交通事故後の痛みの仕組みに対する理解不足の医師が多いのです。病態の理解が乏しければ、当然有効な治療手段も取れないため効果を挙げることも難しくなります。

もちろん、中には痛みに対して深い理解をされている先生もいますが、多くの整形外科医にとって事故後の慢性痛は理解し難く、そのために事故後の患者さんを診療することがフラストレーションになっているはずです。

医師にとって、理解しにくく治し方もよく解らない事故後の患者さんは、たとえ治療費を払ってくれてもあまり来てほしくないと思うはずです。

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交通事故で頚椎捻挫(ムチウチ)や腰部捻挫などの傷害を受けて病院を受診した被害者の方は、なぜしばしば医師から冷たく扱われ、多くの場合、適切な治療を受けられず半ば放り投げられてしまうのか?

このブログではそのからくりを、交通事故診療の特殊性と、あまり知られていない医師の仕事の裏側を暴露しながら詳しく探っていきます。私は医師としての同業批判をしたいのではなく、現状の制度的な問題をこのブログで提起したいと思うので、敢えて書くことにしました。

不幸にして交通事故被害に遭われた方は、このブログを読んでいただければ適切な病院探しと効果的治療、それに適切な補償の獲得に役立つかもしれません。

生死に関る大事故で救急車で運ばれ、救急病院のICUに緊急入院させられたような場合を除き、痛いながらも自力で通院できる程度の交通事故被害患者さんを主な対象として話を進めますので、ご了承下さい。

歓迎されない理由(1):治療見通しが立てにくい

交通事故での怪我で最も多い状態は、いわゆる「ムチウチ症(鞭打ち症)」、あるいは頚椎捻挫といわれる状態です。

受傷後から後頭部、うなじ、肩の上部から背中付近にかけて、苦しい痛みや、コリ・ハリなどと表現される重苦しさが続き、時には、吐き気やめまい、頭痛、耳鳴り、抑うつ、などを伴い、ひどい場合には仕事を続けられないこともあります。

その症状の重さの程度は様々で、軽い人は本当に1~2週間で気にならなくなりますが、ひどい場合には、上記のような様々な症状を伴いながら、半年以上も強い症状に悩まされることもあります。中には3年以上も慢性痛で苦む方もおられます。

頚椎捻挫の症状の重い例では、自律神経の異常や精神・感情状態の不調を伴い、「頚椎」だけでとどまらないので「外傷性頚部症候群」とも表現されます。

「頚椎捻挫」という言葉は、どうも「首の寝違え」や、「ちょっとひねった」程度で、「放っておけば自然に治る」ようなイメージをもたらす傾向があるので、適切ではないと思われます。

何百人という交通事故の患者さんの臨床に直接携わってきた私の経験では、2~3週で治癒する人はむしろ幸運な少数派であるのが事実です。交通事故での頚椎捻挫は、意外と症状が長引くことが多いのです。

では、短期間で治る人と、長引く人を分けるものは何でしょうか?

症状残存の長さを決める要因としては、事故で受けた機械的衝撃力の程度、事故後の治療の質と量、精神的ストレスの程度、それに仕事による心身の負担などが重要です。そして、これらが複雑に絡み合うことで、同じ「頚椎捻挫」の診断がついた事故被害者でも様々に治療期間が異なってきます。

ですから、初診時では治療期間の見通しが立てにくいのです。

このことは、多くの外来担当医師が交通事故被害患者の診療を負担に感じる一つの理由です。

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お気の毒にも追突事故などの被害に遭われ、首や腰の痛みを生じた方は、近くの病院(主に整形外科)を受診されたと思います。 怪我の治療はまずは整形外科でしょうから、ちゃんと診てくれると思いますよね? ふつー。

けれど行ってみると実際は、医者は「交通事故」というだけでろくに診察もしてくれず、軽く扱われたり、冷たくあしらわれたりされませんでしたか?

「シップを貼って休んで」くらいしか言われずに、他に何も治療もされず放置されてしまった感じはありませんでしたか?

自分は治したい意欲があり、色々と詳しく症状を訴えているのに、きちんと診てくれない......。

そんな印象もちませんでしたか?

それだけに留まらず、ドクハラとも受け取れるきつい言葉を医師から言われた辛い経験をお持ちの方も多いようです。

例えば、
「被害者意識ばかり強い人はそうやって大げさに語るんだよ。」(本当のこと言ってるのに......)
「レントゲンでもMRIでも、どこも壊れてないんだから、痛いはずがない。」(でも痛いんです)
「痛いのは気のせい。早く事故のことを忘れて仕事しなさい。」(仕事行ったら激化したんですが......)
「もう治っているはずの時期なので治療は終了とします。」(まだまだ痛みが激しいのに!)
「ほんとに痛いんですか? 仕事休みたいからそう言っているだけなんじゃないの?」(どうして信じてくれないの??)
「痛いはずがない」(じゃあ、事故の後で生じた今の痛みは何なの??)
「うちでは診れないので、精神科に言ってください」(私、精神病なんですか......) とかとか。

......以前スポーツでケガをした時や、腰痛とか肩こりなどの症状で病院にかかった時にはちゃんと丁寧に診てくれて治療してもらえたのに、なぜだろう?

......交通事故のケガだとどうして話もろくに聞いてもらえないんだろう?

全国で同じような体験をされた患者さんの声を非常によく耳にします。

交通事故の患者さんに対して、全てとは言いませんが、多くの(整形外科)医師が冷たく当たる傾向があるということはどうも本当のようです。

お恥ずかしいことではありますが、実は私も以前大きな病院に勤務していたとき、自然とそういう態度で診察していたような気がします。

これは一体どういうことなんでしょうか?

私も医師の一人として白状します。

実は医者にとっては、来て欲しい患者さんと、来て欲しくない患者さんがいるんです!!

しかも、来て欲しいか、欲しくないか、は、医師の立場や境遇によってもまた変わってしまうのです。

......続く

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加害者の支払い能力

車を運転する人は大抵、相手方や自分に対しての補償額を設定した損保に入りますね?

みんな怖いですから。

ドライバーは、どちらかと言うと、「加害者になるのが怖い」、という気持ちが強いかもしれません。無保険で加害者になると慰謝料や治療費などが請求されますから、その経済的負担が怖いというのが本音ではないでしょうか。

自動車保険は、加害者となったときに人や物に対して補償をするだけではなく、自分が怪我をしたときの経済的保障もついているのが普通です。それは車を運転していないときの怪我にも適応されます。

しかし、車を運転しない人は、ほとんどの場合は自動車保険に入っていません。

加害者側になる心配はないのですが、交通事故がこれだけ沢山発生しているわけですから、被害者になる可能性は誰にでもあります。

もちろん、歩行者が事故被害に遭えば、治療費等の支払い義務は加害者や加害者側の損保が負担するのが当然です。けれども、そううまく運ばないことが多いのです。

交通事故で、被害者と加害者がいれば、当然加害者側の自動車保険が支払いますが、時に任意保険未加入で自賠責の強制保険しか入っていないドライバーだったりすると、十分に治療費すら払ってもらえないことがあります。加害者本人に直接請求しても、支払い能力がなかったり、弁護士を立ててこられたりして、相当にもめる場合も少なくありません。

加害者側の損害保険会社(損保)の払い渋り

また、最近特に多いのが、加害者側の損害保険会社(損保)の払い渋りです。

ごめんなさい。全ての損保とは言いませんが、治療費の値切りや支払い拒否、治療への難癖、患者さんへの頻繁な治療打ち切り圧力をかけるなどのよからぬ損保が多くなっています。

基本的に治療費を支払いたくないという損保会社の基本姿勢が見え見えです。治療費だけではありません。慰謝料や遺失利益も、全て、極力払いたくないのです。

損保の支払い担当者は払い渋るのが仕事です。治療費を払えば払うほど損ですから。なんだかんだと屁理屈をつけて、被害者の方への支払いを減らしてきます。

色んな理由を述べてきますが、そのほとんどはあまり正当性がありません。ただ「払いたくない」というのが払わない理由です。

大手で資本力があり、経営が比較的安定している損保さんは、基本的には支払いはスムーズです。しかし、経営体力の乏しい比較的小さな損保会社や「○○共済」などの交通事故保険は随分あからさまに支払い拒否や値切りをしてきます。

病院では、患者さんの痛みや苦痛の程度に応じて、時に治療の濃度を濃くする場合も必要となります。その場合、当然治療費も多少上がります。しかし、それは私たち医療側が水増ししているわけではなく、治療上必要に応じて行うものです。

そういう正当な治療上の費用に対して、ただ「払いたくないから払わない」という態度は、ちょっと子供じみています。

そもそも自動車損害保険というのは、保険商品を作った側が「事故のときの補償をします」という仕組みをつくり、契約を交わしたものです。被保険者が要求して契約させたものではないはずです。

損保会社さんは、そこの所に立ち戻って、良心に従って仕事をして欲しいと切に願います。

払い渋りの目立つ損保会社はすぐに噂に上りますから、契約者数が減り、ますます業績が悪くなりますよ。

いざという時の備えは自分で

さて、実際に治療費を十分補償してくれない事態になったらどうでしょう? 実際そういう場面はしばしばあります。

そういう時に、被害者の治療費などを補償してくれる「自分の」保険を使えれば、とりあえず生活ダメージを軽減できます。

私たちは、順調な普段の生活では事故の保険のことを考える機会はありません。大方の場合、事故に遭ったときに初めて保険制度に触れます。その時にできるだけ制度の仕組みをよく知り、うまく利用しないと、相手方損保の言いなりに丸め込まれ、間違いなく損します。そうならないように、事故被害に遭ったら極力、できるだけ早い時期に、事故に詳しい専門家に相談することをお勧めします。具体的には弁護士さん、行政書士さんで、事故の専門を掲げているところがいいでしょう。

それでもどこがよいか分からない場合には、当院にも専門相談員を紹介できる用意をしています。

一人で悩むのは、間違いなく損をします。事故に遭ったら、早めの正しい対応がその後大きく人生を左右します。

続く

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車を信用しないこと。そして、万が一のための備えを。

具体的には、道を歩くときには常に周囲の車などの動きによく気をつけ、危険なときにはとっさに身を交せるように身構えて歩くこと。友人と話に夢中になって道に広がって歩くのは絶対にやめましょう。夜間は黒っぽい服を着て歩くのを避け、反射するものやライトを持ち、できるだけ道の端を歩くこと。自転車走行時にも必ず前と後ろにライトをつけて目立つようにする。

歩行中の事故例をみると、歩行者の飛び出しなどの交通ルール違反は少なく、普通に正しく横断歩道を青で渡っていたときや、道の端の歩道を歩いていたときに、急に出てきた車に当てられた人などが目立ちます。よく警察や学校の先生が言うように、「交通ルールを守ろう」だけでは身を守れないのです。

「歩行者優先なのだから車は止まってくれるはずだ」
「車は自分に気付いているはずだ」
という安易な思い込みは危険です。

ぶつけられて怪我をするのは歩行者です。

事故被害に遭い、法律的に正当性を主張して補償を得るのも大変です。相手の保険は、大抵は失った損害を十分に取り戻すことはできません。事故被害に遭って得することは何もありません。

出かけるときには道路は常に「危険地帯」の認識でいなければなりません。

自動車ドライバーを信用してはいけないのです。

もちろん自動車を運転する人で好きで事故を起こす人はいないでしょうし、交通ルール無視をする無謀ドライバーは一昔前に比べると随分減っているはずです。

しかし、自動車を運転していると、歩行者や自転車は車に比べて小さく目立たないので、時々目に入らないことが確かにあるのです。私も車の運転は20年の経験がありますが、一度、強い雨の夜、運転中に目の前で急に歩行者が横切り、ヒヤッとしたことがあります。危うく人をはねるところでした。

歩行中のあなたは、自動車のドライバーから必ずしも見えているとは限らないことを念頭に置き、危険を避けて歩きましょう。

それから、今回特にお伝えしたい非常に大事なことがあります。

それは、万が一事故被害に遭っても、その後の治療費や働けない分の経済的保障、その他、弁護士費用の補償などを十分に補ってくれるしっかりとした損害保険(損保)に加入しておくことをお勧めします。

保険料の負担は多少ありますが、人生台無しにされるリスクを避けるためには必要です。

続く

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交通事故: 歩行中の死亡事故数が乗車中を上回る!

1974年以来、乗車中の死亡事故が最多でしたが、34年ぶりに歩行中の死亡事故が乗車中を上回り、死亡の内訳で最多となってしまいました。

2009年1月29日に警視庁から発表された昨年の交通事故数のまとめによると、2008年1年間の交通事故死者5,155人。その内訳を見ると、

  • 歩行中1,721人(33.4%)
  • 自動車乗車中1,710人(33.2%)
  • 二輪車(バイク)990人(19.2%)
  • 自転車 717人(13.9%)

でした。

全体で見ると、交通事故死者は8年連続で減少し、乗車中も歩行中も減少傾向にありますが、乗車中の死者減少の勢いが大きく、歩行中の死亡が乗車中の死亡を上回ってしまいました。

自動車に乗っている人の死者減少は、エアバッグなどの安全装備の普及や、車体構造の改善で車が以前より丈夫になり乗車の人の安全が守られるようになってきたこと、それに飲酒運転厳罰化やシートベルト着用義務化など自動車に対する安全対策の効果が出てきたのでしょう。

反面、無防備な歩行者は車にはねられれば当然ダメージが大きく、重い障害を負ったり死亡してしまう率が高いのです。

当院、小豆沢整形外科でも、多くの交通事故被害者さんを外来治療させていただいております。ここ1~2年は歩行中あるいは自転車走行中に車に衝突されて受傷した方の比率が増えていると感じていましたが、全国的統計でも確かにそのようになっています。

また、全死亡者5,155人のうち、約半数の2,499人が65歳以上の高齢者であり、その率は1967年以降でもっとも高い比率になりました。

ここで大事なことがあります。

高齢者は歩行中の事故で亡くなる方も多いのですが、高齢者ドライバーの増加に伴い、高齢者が加害者となる場合も増加傾向にあります。

加齢とともに人は注意力・判断力・運動能力などが低下する上、視野は狭くなり、気付きの遅れや運転ミスによる事故の可能性が高くなります。 高齢ドライバーが歩行中の人に衝突し死亡させる事故も増えているのです。

ですから、あなたがたとえ車やバイクを運転しなくても、常に身の安全を十分に守っていただきたいのです。

続く

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骨粗鬆症は、骨が次第に隙間が増えて弱くなる病気。

ちょっとした衝撃で腰や足の骨が折れてしまう怖い病気です。

加齢とともに増えていくため、わが国のような高齢化社会では非常に多くの患者さんがいます。

特に女性はもともと骨が薄い上に、閉経で卵巣ホルモンが減ると急激に骨が弱くなっていくので、骨粗鬆症となる比率が高いことが知られており、70歳以上の日本人女性の2人に1人は、骨粗鬆症の基準に入っている現状です。

当院、小豆沢整形外科にも骨粗鬆症による腰痛で通院されている方は大勢いらっしゃいます。多くの場合、治療で一旦痛みは軽減しますが、全身の骨の硬さを取り戻すまでには、非常に長い治療期間を要します。何しろ、大抵の方は、70年も80年もの長い生活の中で全身の骨が弱くなってきているのですから、どうしても治療も長くかかってしまう病気とされてきました。

1100万人以上の日本人が骨粗鬆症と考えられており、骨折から寝たきりにならないよう、発見されてからできるだけ早い期間で骨を強くする良い薬が常に求められています。

最近では「ビスフォスフォネート製剤」(通称ビスホス)という種類に属する薬が何種類か開発され、従来よりも比較的良い効果を出しています。しかし、患者さんによっては効果が十分に発揮されなかったり、いくつかの副作用が出る場合もあり、更に良い薬が世界中の大学や製薬メーカーで研究されています。

この度、大阪大学免疫学フロンティア研究センターの石井 優 准教授は、今まで使われている骨粗鬆症の薬とは全く異なる仕組みで効く画期的新薬を発見しました。

その成果は2月8日、イギリスの科学雑誌Natureで発表されました。

石井准教授が発見した物質はなんと、漢方薬の冬虫夏草の成分から取り出されたということで驚きです。

薬の詳細はまた次回に。

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[Action on Smoking and Health]記事より

上に掲載したのは禁煙運動の中では結構有名な画像です。

40歳の姉妹で、20歳ころに別れて離れ離れになり、片方はタバコを20年間吸い続けたそうです。

20年ぶりに再会したら、あらら......(゜Д゜;)!

右:吸わない方はまずまずの美人さんですね。

左:吸ってた片方は............、60代後半? お母さんですか? 味噌っ歯ですし、間違いなく長生きできなそうです。。。

遺伝子的にほとんど同じ二人でも、タバコを吸っていただけで、これだけ老け込むんですね。

まあ、好きで吸ってるんですから、勝手にしろって感じですが。。。

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